本記事は8月18日7時時点の公表情報・報道に基づく。数値は発表主体により異なり、今後変わりうる。
ライフラインと交通
| 項目 | 8月18日7時時点の状況 |
|---|---|
| 断水 | 県内3市町で約8,400戸(国土交通省第43報・8月17日7時30分時点)。八代市3,483戸、宇城市3,570戸、氷川町1,351戸。最大は4県15自治体で約10万8,100戸。8月末の解消に向け応急復旧中 |
| 応急給水 | 給水車129台(日本水道協会101台、国土交通省22台、自衛隊6台)。八代生活環境事務組合管内は千丁・鏡コミュニティセンター、氷川町役場、宮原振興局が7時から19時、文政小学校、野崎公民館、北新地多目的センター、若洲公民館が8時30分から19時 |
| 停電・都市ガス | 停電は8月1日に全面解消。八代市の都市ガスは復旧率100%、倒壊65戸を除く8,827戸に供給可能 |
| 鉄道 | 九州新幹線熊本〜新水俣、鹿児島本線宇土〜八代は運転見合わせ。8月19日から宇土〜小川、8月26日から宇土〜八代でバス代行輸送。肥薩おれんじ鉄道八代〜水俣は代行バスで代替輸送中 |
| 道路 | 九州自動車道松橋IC〜えびのICは一般車両通行可。南九州西回り自動車道八代南IC〜田浦ICは緊急車両のみで、8月後半に一般車両開放予定。国道219号新萩原橋は通行止め(8月下旬に一般車両通行可の予定) |
| 空港・バス | 熊本空港は7月29日から通常運用。高速バスは5事業者8路線、路線バスは1事業者12路線が運休 |
宇城市の断水戸数が八代市を上回り、最も多い市町村が入れ替わった。同じ会社でも事業場ごとに水の条件が異なる状況は続く(記事046、記事049)。
被害の状況
熊本県第31報(8月17日8時時点)で死者は39人。うち災害に起因する死者36人、負傷の悪化等により死亡した可能性のある人1人、関連を調査中の人2人と発表されている。負傷は計394人で、重症26人・中等症96人・軽症57人・分類未確定176人。
住家被害は計3万1,644棟(全壊1,449棟、大規模半壊72棟、半壊1,268棟、一部破損1万1,587棟、分類未確定1万7,268棟)。前日の第30報(8月16日14時時点)では計3万1,728棟・全壊1,288棟であり、全壊が増える一方で総数は減っている。判定の精査が進む段階では総数と内訳が同じ方向に動かない。
避難所は70か所・避難者3,087人(11市町)で、前日の71か所・3,121人から34人減。八代市1,704人、宇城市698人、熊本市226人。応急仮設住宅は整備決定222戸13団地、着工205戸で、八代市が残る17戸に本日着手する予定と示されている。入居見込みは9月上旬から10月中旬。賃貸型応急住宅は17市町村で受付中、公営住宅の空室は県内376戸、UR賃貸住宅は全国140戸が確保されている。
余震は震度3以上が94回(8月16日時点、震度7が1回、5弱5回、4が23回、3が65回)。気象庁は今後1か月程度、最大震度5弱程度以上の地震に注意を呼びかけ、5強程度以上も平常時より発生しやすいとしている。地盤の緩みによる土砂災害への注意も継続している。
医療機関の健全性とモバイルファーマシー
| 項目 | 8月18日7時時点(厚生労働省第52報・8月17日10時現在) |
|---|---|
| 被災医療機関 | 熊本県92施設。断水は最大88→現在19施設(前日20施設)。浸水・停電・医療用ガスはいずれも現在0。その他は最大8→現在7。八代市26施設(浸水17・断水15)、宇城市14施設(浸水4・断水2) |
| 透析 | 県内94か所のうち最大13か所で実施困難。8月11日時点で12か所が再開し、1か所は引き続き困難だが他医療機関で実施を手配済み |
| DMAT・DPAT | DMATは12隊が現場活動・67隊がコーディネーション活動(前日13隊)。DPATは11隊(本部4・現地7、前日14隊) |
| その他の支援 | JMAT32チーム123人、JDAT8チーム、JRAT12チーム50人、日赤医療救護班22班・こころのケア班2班、DHEAT7チーム(うち2チームは8月21日以降順次開始)、保健師等チーム35チーム、災害支援ナース県内外54名(8月16日12時時点) |
| 薬局 | 被災142施設、営業不可6施設、建物被害88、断水59、停電20(8月16日14時時点)。モバイルファーマシーは熊本・福岡県薬剤師会が8月12日で終了。8月10日から日本病院薬剤師会が薬剤師を派遣し、11日から院内調剤業務を支援。災害薬事コーディネーター4名が活動中 |
災害支援ナースは前日の第51報で計100名(8月15日12時時点)だが、第52報では54名(8月16日12時時点)。集計の切り方が異なる可能性はあるものの、DMAT・DPAT・DHEAT・JRATがそろって減っており、支援は縮小方向にある(記事047)。薬局の断水59施設は前日から変わらず、断水戸数の減少と薬局の給水回復には時間差がある。
前日からの主な変化
- 断水が約1万戸から約8,400戸へ。宇城市3,570戸が八代市3,483戸を上回り、最多の市町村が入れ替わった
- 熱中症警戒アラートは17日は熊本県に発表されていたが、18日を対象とする発表に熊本県は含まれない。一方で熊本の予想最高気温は38度で、前日の33〜34度から大きく上昇している
- 災害支援ナースが100名から54名へ、DMATが13隊から12隊、DPATが14隊から11隊、DHEATが8チームから7チーム、JRATが13チームから12チームへ
- 鹿児島本線に8月19日から宇土〜小川、8月26日から宇土〜八代でバス代行輸送が入ることが示された
- 復旧作業に伴う労働災害は死亡17人・休業4日以上29人(8月13日19時時点)で5日間据え置きのまま
新たに使える支援・特例
本日7時時点で新たな発表は確認していない。既存の措置は記事020にまとめている。労働保険料等の申告・納期限延長は八代市・宇土市・宇城市・氷川町の事業場が対象で、対象外地域は猶予制度を個別に相談する。
産業保健職への示唆
本日は、予想最高気温38度に対して熱中症警戒アラートが出ていないという組み合わせになった。気象庁自身が府県天気概況で「アラートは発表されていないが、熱中症になりやすい危険な暑さ」と明記している。アラートの有無を作業中止の引き金にしている事業場は、本日その引き金が働かない(記事043、記事025)。
支援チームの縮小は続いている。避難所と介護施設に残っていた層が薄くなる分、職域が拾う範囲を限界とセットで決め直す局面が続く。
労働災害の数値が5日間動いていない。連休明けに労働者死傷病報告がまとまって上がる可能性があり、報告漏れの点検を今週前半に済ませておきたい(記事042、記事050)。
参考
- 国土交通省 令和8年熊本地震における被害と対応について
- 国土交通省 令和8年熊本地震による被害状況等について(第43報・8月17日10時現在)
- 厚生労働省 令和8年熊本地震について(特設ページ)
- 厚生労働省 令和8年熊本地震について(第52報・8月17日10時現在)
- 熊本県 令和8年熊本地震による人的被害等の状況(第31報・8月17日8時現在)
- 熊本県 令和8年熊本地震に関する情報
- 気象庁 令和8年熊本地震ポータルサイト
- 気象庁 熊本県府県天気概況(8月17日16時34分発表)
- 環境省 熱中症予防情報サイト 熱中症警戒アラート
- 厚生労働省 雇用・労働に関する特例措置や支援制度(令和8年熊本地震)
- 八代生活環境事務組合 地震による断水及び応急給水について
- 熊本市 令和8年熊本地震に関する情報
- JR九州