本記事は8月13日7時時点の公表情報・報道に基づく。数値は発表主体により異なり、今後変わりうる。
ライフラインと交通
| 項目 | 状況(発表主体・時点) |
|---|---|
| 断水 | 約3万3,300戸。八代市約2万2,979戸、宇城市8,187戸、氷川町2,132戸(国土交通省 第37報・8月11日16時) |
| 断水の復旧 | 3市町とも試験通水を継続。応急復旧は8月末を目途。8月12日13時30分、八代市東陽町・泉町および氷川町の立神・桜ヶ丘・原田・川上・本山・中大野・迫の各地区で配水管の利用が再開(八代生活環境事務組合) |
| 残る利用不可地区 | 河原・法道寺、宮原〜鏡村、鏡町(鏡村・内田・宝出)、有佐小学校周辺の一部(同・8月12日13時30分) |
| 応急給水 | 各市町で給水拠点を運営。氷川町は7時〜19時(1回10リットルまで)、美里町は24時間、宇城市は8時30分〜17時。八代港では海上保安庁巡視船による給水も実施(熊本日日新聞・8月12日) |
| 停電 | 解消済み(最大約4万9,000戸) |
| 都市ガス | 八代市で供給停止約8,892戸。事業者の公表ページは8月3日18時30分時点のままで、本日7時時点で最新の再開戸数は確認できていない |
| 鉄道 | 九州新幹線 熊本〜新水俣、鹿児島本線 宇土〜八代は運転見合わせ。肥薩おれんじ鉄道 八代〜水俣は8月10日から代行バス(国土交通省 第37報) |
| 高速道路 | 九州道 松橋IC〜えびのIC、南九州道 八代JCT〜田浦ICが通行止め。8月後半に一部通行制限を伴いつつ九州道全線で一般車両も通行可能となる見通し |
| 一般道・バス | 国道219号は8月下旬開放見込み。高速バス7事業者10路線、路線バス1事業者13路線が運休 |
| 空港・港湾 | 熊本空港は7月29日から通常運用。八代港は大規模被災で復旧技術検討委員会を設置予定 |
被害の状況
熊本県の被害状況第24報(8月12日14時時点)によれば、死亡は39人で、内訳は直接死36人、災害関連死の可能性1人、調査中2人と発表されている。負傷は354人(重症26人、中等症95人、軽症57人、分類未確定176人)。住家被害は計2万6,906棟(全壊1,252棟、大規模半壊20棟、半壊1,032棟、一部破損9,005棟、分類未確定1万5,597棟)で、県は推計値を含み今後修正がありうるとしている。
避難所は11市町村81か所、避難者は3,585人。市町村別では八代市2,182人、宇城市670人、熊本市282人。応急住宅は建設型が9団地159戸で着工とされる一方、国土交通省第37報(8月11日16時)は124戸着工済みと記載しており、数え方が異なる。熊本県は入居開始を9月上旬から10月中旬と見込む。賃貸型は15市町村で受付中。
復旧作業に伴う労働災害は死亡17人・負傷13人(厚生労働省 第46報、8月10日12時確認分)で、前日の発表から変化はない。
医療機関の健全性とモバイルファーマシー
| 項目 | 状況(厚生労働省 第46報・8月11日16時時点) |
|---|---|
| 被災医療機関 | 熊本県92施設。断水 最大88→現在24、停電 最大22→0、浸水 最大29→0、医療用ガス 最大13→0、その他 最大8→7 |
| 透析 | 県内94か所のうち1か所が断水・機材損傷により実施困難。他医療機関での実施を手配済み |
| DMAT | 本部活動84隊・現場活動70隊(DMAT33隊、コーディネーションチーム60隊) |
| DPAT | 21隊(本部5隊、現地16隊) |
| その他チーム | JMAT 33チーム119人、JRAT 11チーム50人、DHEAT 9チーム、災害支援ナース54人、保健師等35チーム |
| 薬局 | 熊本県141施設が被災。営業不可5施設、営業可能136施設 |
| モバイルファーマシー | 第46報の時点では熊本県薬剤師会・福岡県薬剤師会が活動中。両会とも8月12日午前で活動終了予定と前日までに公表されていた |
支援チームは、隊数の合計としては前日と大きく変わらないが、災害支援ナースが57人から54人へ、JMATが139人から119人へと人数ベースで減っている。医療機関の断水は28施設から24施設へ改善した。モバイルファーマシー終了後は八代市総合体育館の「おくすり相談」が8月17日まで継続される予定で、終了後の実際の運用は本日7時時点で確認できていない。
前日からの主な変化
- 避難所が89か所・3,714人から81か所・3,585人へ(熊本県 8月12日14時時点)。統合が続いている。
- 被災医療機関の断水が28施設から24施設へ減少(厚生労働省 第46報)。
- 支援チームは、DPATが16隊から21隊へ増える一方、JMATの人数が139人から119人へ、災害支援ナースが57人から54人へ減少した。
- 八代市・氷川町の一部地区で配水管の利用が再開し、断水解消地区が増えた(8月12日13時30分)。
- 熱中症警戒アラートは本日も熊本県に発表がない。環境省の8月12日17時発表では、本日・明日とも全国で発表0件となっている。
新たに使える支援・特例
本日7時時点で、新たに決定・公表された特例措置は確認していない。雇用調整助成金の特例措置については、厚生労働省が支給要件の緩和などを想定して検討に入り、労働政策審議会で詳細を決めると8月10日に報じられているが、決定は確認できていない。既往の措置(激甚災害・特定非常災害の指定、国税の申告・納付期限の延長、労働保険料の納付猶予、雇用保険の特別措置など)は継続している。動きがあれば記事020の更新を推奨する。
産業保健職への示唆
本日は熱中症警戒アラートが発表されず、熊本市の予想最高気温は34℃である。外的な発表がない日は作業中止の判断が現場任せになりやすく、お盆で人員が薄い時期と重なる点に注意がいる。
避難所は81か所・3,585人まで減り、従業員の居所は避難所から親族宅・賃貸型応急住宅へ移り続けている。連絡先の再確認は今週中に一巡させておきたい。
支援チームは人数ベースで細り始めた。連休明けの8月17日には外来と行政窓口が同時に混む。受診・手続きのための離業時間を、事前に勤務の中へ置いておくことが要る。
参考
- 国土交通省 令和8年熊本地震における被害と対応について(第37報・8月11日16時)
- 国土交通省 災害・防災情報ページ
- 厚生労働省 令和8年熊本地震について(第46報・8月11日16時)
- 厚生労働省 令和8年熊本地震について(特設ページ)
- 熊本県 被害状況 第24報(8月12日14時時点)
- 熊本県 被害情報ページ
- 熊本県 応急住宅の整備状況
- 八代生活環境事務組合 上水道の一部利用再開について(8月12日13時30分更新)
- 熊本日日新聞 ライフライン情報
- 熊本市 地震関連情報
- 気象庁 令和8年熊本地震ポータルサイト
- 環境省 熱中症警戒アラート発表状況
- 熊本労働局 令和8年熊本地震で被災された方へ(労働行政関係)
- リスク対策.com 雇調金の特例措置を検討=熊本地震で(8月10日)