260824_【定点観測】令和8年熊本地震 8月24日7時時点 — 産業保健のための状況整理

本記事は8月24日7時時点の公表情報・報道に基づく。数値は発表主体により異なり、今後変わりうる。発災から28日目。

目次

ライフラインと交通

項目状況(時点)
断水約3,600戸/3市町(国土交通省第48報、8月23日7時30分時点)。宇城市2,579戸、八代市688戸、氷川町342戸。8月末の解消を目指し作業中
給水支援給水車119台(国土交通省18台、日本水道協会93台、自衛隊8台。8月23日時点)。宇城市は小川防災拠点センターで給水車給水(8時30分〜17時)、不知火・松橋西・小川の各拠点で仮設タンクを24時間開放。1人1日4L以内
給水制限宇城市の不知火町全域、松橋町全域(曲野南の一部を除く)、小川町の一部、豊野町全域で水圧を下げており、水が出ない場合がある
停電8月1日に全面解消
都市ガス八代市8,827戸で供給再開(倒壊家屋等65戸を除く)。熊本市は7月31日完了
九州新幹線熊本〜新水俣で運転見合わせ。再開見通しは未提示
鹿児島本線宇土〜八代で運転見合わせ。8月26日からバス代行を開始
肥薩おれんじ鉄道八代〜水俣で運転見合わせ、バス代替輸送を実施
高速道路南九州自動車道の八代JCT〜八代南ICが橋梁損傷で通行止め。九州自動車道は8月14日6時、南九州道八代南IC〜田浦ICは8月18日6時に一般車両も通行可能
一般道国道219号(八代市)新萩原橋が8月27日6時に通行可能となる見込み

8月26日から始まる鹿児島本線の代行バスは、宇土・松橋・小川・八代市鏡文化センター・新八代・八代に停車し、有佐と千丁は大型バスが入れないため通過する。所要時間は約1時間50分で、鉄道の平常時(約26分)の4倍を超える。便数は八代方面が朝2便・夕5便、宇土方面が朝5便・夕2便、6時台から20時台の運行とされる。

被害の状況

熊本県災害対策本部の第41報(8月23日14時時点)によれば、死者は38人で、うち災害を直接の原因とするものが36人、災害関連死の可能性があるものが1人、関連を調査中が1人とされている。負傷者は重症31人、中等症96人、軽症66人、分類未確定167人で、死傷者は計398人。住家被害は全壊1,649棟、大規模半壊186棟、半壊2,096棟、一部破損20,402棟、分類未確定14,138棟の計38,471棟(推計を含む)である。

避難所は11市町の65か所、避難者は2,794人。建設型応急住宅は7市町村で368戸・18団地が着工済みで、内訳は八代市104戸、氷川町75戸、美里町52戸、熊本市50戸、宇城市50戸、甲佐町20戸、宇土市17戸。ほかに公営住宅の空室382戸とUR賃貸住宅140戸が確保されている(国土交通省第48報、8月23日10時)。

地震活動について気象庁は、発生数は緩やかに減少しているものの活動は依然として活発だとしている。揺れが強かった地域では今後1〜2か月程度、最大震度5弱程度以上の地震に注意が必要で、5強程度以上も平常時より発生しやすい状況にあるとされる。

8月24日を対象とする熱中症警戒アラートは熊本県を含む28府県に発表され、6日連続となった。熊本市の予想最高気温は38度、最低気温は27度。週間予報でも25日39度、26日38度、27日36度、28日35度と猛暑日が続く見通しである。

医療機関の健全性とモバイルファーマシー

項目状況(厚生労働省第56報、8月21日10時時点)
被災医療機関熊本県92施設。断水は最大88施設から17施設へ減少。浸水・停電・医療用ガスは解消、その他7施設
透析県内94か所のうち最大13か所が実施困難となったが12か所が復旧。残る1か所は他院での実施を手配済み
支援チームDMAT現場14隊・本部36隊、DPAT11隊(本部5・現地6)、JMAT32チーム123人、JRAT15チーム65人、DHEAT6チーム、災害支援ナース延べ313人
薬局熊本県142施設が被災、営業不可5施設。断水は最大59施設から減っておらず現在も59施設
モバイルファーマシー8月12日午前で活動終了

薬局の断水59施設は横ばいが続き、水道の復旧が3市町に絞られた局面でも動いていない。医療機関の断水17施設と合わせ、調剤と診療の水の制約は8月末まで続く前提で見ておきたい。厚生労働省の報は8月21日10時が最新で、本日7時時点でこれより新しい数値は確認していない。

前日からの主な変化

  • 断水が約4,300戸から約3,600戸へ約700戸減った。減ったのは八代市(1,021戸→688戸)と氷川町(684戸→342戸)で、宇城市は2,579戸のまま動いていない。
  • 給水車が129台から119台へ減った(日本水道協会103台→93台)。支援の縮小が水の供給側でも始まっている。
  • 建設型応急住宅の着工が276戸・15団地から368戸・18団地へ増え、宇土市17戸が新たに加わり7市町村となった。
  • 避難所が66か所・2,838人から65か所・2,794人へ減る一方、住家被害の判定は37,041棟から38,471棟へ約1,430棟増えた。
  • 復旧作業に伴う労働災害は死亡17人、休業4日以上93人(8月20日19時時点)で、以降に更新された数値は確認できていない。

新たに使える支援・特例

本日7時時点で、新たな支援措置・特例の発表は確認していない。首相官邸の被災者支援情報、厚生労働省の関連ページ、熊本労働局の労働行政関係ページはいずれも8月21日が最終更新である。

一方、熊本市の公費解体は明日8月25日から事前予約の受付が始まる。予約は城南まちづくりセンター2階の総合相談窓口または市役所本庁舎7階廃棄物計画課(096-328-2430)、平日9時〜17時で土日も対応予定とされる。申請書類の受付は9月10日から12月10日まで。対象は全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊と判定された家屋で、7月28日時点の所有者であることが要件とされ、中小企業も対象に含まれる。自費解体の費用償還を受けるには解体前後の写真、契約書・領収証、廃棄物処理帳票の保管が必要とされている。

産業保健職への示唆

明日から公費解体の予約受付が始まり、9月10日には申請書類の受付が重なる。従業員が平日の日中に窓口へ行くことになるため、時間単位年休や中抜けの扱いを今週のうちに決めておきたい。

断水は3市町・約3,600戸まで絞られた一方、宇城市の数字は動いていない。同じ会社でも事業場ごとに水の条件が違う状態は8月末まで続く前提で、給水拠点の場所と時間を配り直したい。

アラートは6日連続、予想最高気温は38度で明日は39度が見込まれる。解体・修繕の現場が増える週と猛暑が重なるため、作業中止基準を自社の数字で決めているか本日中に確認したい。

参考

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