コロナ罹患後症状(Long COVID)による自律神経障害

 Long COVIDは様々な症状を呈する症候群でいまだその発症機序、病態、治療法は完全には解明されていません。その中でも自律神経に影響を与えることで、血流が下肢に集まり脳血流が低下する(postural orthostatic tachycardia syndrome; POTS)ことで、倦怠感、立ちくらみ、めまい、息切れ、ブレインフォグなどの症状を引き起こすことがあります。リハビリの手法なども定まっておらず、無理をすることで悪化することもあるとされています。少しずつ、無理のない範囲で体を慣らしていくしか現状では対処法がないことを理解することが必要です。職場で見かけてもサボりだと決めつけたりすることのないように周知や支援が必要で、特に産業保健職がいる職場には期待したいところです。
働きやすくするための配慮のヒントとしては、
・急ぎの仕事は少なくする
・休憩を取りやすくする
・立ったり座ったりを少なくする
・在宅勤務を許可する
・フレックス出社を許可する
などが考えられます。

参考
Long COVID-19 and Postural Orthostatic Tachycardia Syndrome- Is Dysautonomia to Be Blamed?
Venous insufficiency and acrocyanosis in long COVID: dysautonomia – The Lancet

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